先日仕事先で、教育や政治に熱心なという印象があったアメリカ人から、トヨタの社長の公聴会での涙や言葉について、どう思うか、という質問を受けた。
私自身は、公聴会の様子はテレビなどでは見ておらず、単にネットのニュースでしか読んでなかったのだけれど、彼としては社長が涙をこぼしたことと、彼が使ったshameという言葉が気になったらしい。
とりあえずは、拙い英語で、現在のアメリカの政策失敗へ向けられる目をすべてこちらにそらそうとしているスケープゴートのようなもんだろう、と話しておいたが、まさにそんな様相を呈して来たみたいだ。
トヨタのあとすぐにリコールをしたホンダとか、
このニュースのようにアメリカの庇護を受けて再建中のGMなどもリコールをしている。
当初、トヨタがリコールを決めた時に、同じ問題は自動車業界にどんどんと広がるだろうというようなニュースを見た覚えがあったのが現実のものとなりつつあるようで、最新ニュース(?)では、
というようにかつてのトヨタの最大ライバル(といっていいと思う、、今はトヨタの一人勝ち状態だったから)日産もリコールをするらしい。
それでも多分、やり玉にあげられるのは、”世界のトヨタ”を自負するトヨタだけなんだろう。
今迄、断然優位にたっていた日本の車会社がアメリカの政財界の思惑によって糾弾されるのは、何も今に始まった事ではないけれど、今回のリコールでは、対応も含めて、色々な日米意識の差や思惑を浮かび上がらせている気がする。実はトヨタの生産本拠地は、地域的に言うとすぐそばにあり、補習校では一大勢力(?)を誇るのがトヨタの駐在の方達だったりする環境的に言うと、今回の影響は、知り合いも含めて駐在の方達にも大きな影響が出ているのを間近で見ていたりする。
実際に、トヨタ社員であることの誇りを持つ日本人は多く、それが結構高圧的な態度に結びつきがちという残念な風潮もあったりする(特に年配の男性)し、そ
れに乗じて、自分はトヨタの社員でもないくせに虎の威を借りるキツネのような家族(子供も含んで)もいたりするらしいけれど、ある意味その誇りと余裕が地
元経済の発展も促していたと思うし、牽引力になってきたんじゃないのかとも思う。勿論そんな高飛車な人ばかりではなくて、大半は昔からの典型的な日本の会
社のピラミッド組織の中で色々と苦労されていて、いろんな意味でがんばっていらっしゃる普通の方達だ。
それがここのところの世界的不況の影響をまず受けて、駐在や日本派遣の数ががくっと減っていたところへ、この度の問題発生と、まさに踏んだり蹴ったりな状
態で、急な日本への帰国とか本帰国後の補充なし、とか色々あるように見える。(余談だがアメリカ人の日本派遣が少なくなって、実は日本語稼業も多大なる影
響を受けていたりする…(涙))
またこれはトヨタ本社のみの問題ではなくて、例えば周辺産業や子会社などにも大きな影響が出ていて、これまで拡大方向にあったはずのこの地域の日本人社会が、いきなり規模縮小されていってるような気すらしているのだが、その懸念は多分当たっていると思う。
個人的に言うと、このまま日本人がどんどん日本に帰ってしまって種々のコントロールをすべてアメリカ人に任せるという方が絶対怖いんだけれど……。それこそトヨタクオリティをどれくらい保てるんだろうという不安が募るのは、多分私だけではあるまい。
他の日本の自動車会社も追随する形で影響は出るだろうが、痩せても枯れてもやはりトヨタは日本を代表する会社だからこそ、こうやって必要以上につるし上げを喰らっているのだというのはアメリカ人から見てもわかる人はわかっているようだ。
これまでトヨタの車には乗った事がない私ですら、それこそこの機に乗じて漁父の利を得ようとするハイエナのような(←言い過ぎ?)彼の国の自動車会社の車
になんて絶対乗りたくないと強く思うし、あからさまに日本車より性能が優れているという比較広告も沢山目にするようになったけれど、まだまだ日本車への信
頼は崩れていないと思う。
まあ政府的には、自国の車産業が悲惨なことになり、公的資金を導入して再建している最中で、車産業はアメリカを代表する産業だという誇りがあるから、重箱
の隅をつついてでも日本の車会社を攻撃して貶める事で溜飲を下げているような節があるし、前述したように他の政治的失敗から目をそらしているとしか思えな
い。どうしてそこまで言われなきゃいけないというくらいアグレッシブでヒステリーっぽいアピールによって、点稼ぎをしようとしているのがミエミエな議員が
多いから、多分昨今の政治的不審をこれで一挙挽回というわけにはいかないと思うのに必死過ぎてかえってしらける。それでもいろんな人種なり思惑が渦巻くこ
の国で生き残って行く為には、それくらいのふてぶてしさと面の皮の厚さがないとやっていけないんだろうな。それによって一番影響を受けるのは、いつの時も一番弱い普通の人達だというのが腹が立ってしょうがない。
ちなみにshameという言葉の持つニュアンスが、どれほどのものなのかは個人的にはいまひとつピンとは来ていないが、私に質問して来た彼にしてみれば、
それは日本の文化を背景にした言葉なのか?というのを訊きたかったようだ。社長の涙も含めて、自分達の非を認める発言というのは、理屈をこねてごねて徹底
的に非を認めたがらないアメリカ人的な感覚からは理解しにくいのかもしれない。けれど、そういう事をきかれて、とっさにちゃんと答えられない自分の英語力は非常に情けないものだった。やはりこういう話題でも、ちゃんと自分の考えを”おとなっぽい英語”で伝えられるようになるべく、きっちりと勉強しておかないと、もしも将来学校にまた行ったとしても使い物にならなさそうだ……………(涙)がんばらなくては。。。
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